病院の内科には毎日多くの人が訪れる。それは、病気の人であったり、健康に不安を持つ人であったりもする。年齢層も学生からお年寄りまで、あらゆる世代の人々だ。そうした中で、内科で働く看護師たちは、一体どのような仕事をしているのだろうか。
近年では、日常における人間関係が複雑化し、ストレスで病気になる人の数が増えたため、内科で扱う病気の種類も増加した。外科的手法を行わず薬による治療が主なため、鎮痛剤や睡眠導入剤を服用しなければならない患者さんも多い。
しかし、患者さんは一人ひとり異なった考えや希望を持っており、「薬漬けになりたくない」という理由から、「夜眠れなくても睡眠薬を使いたくない」という人もいる。そのような場合は、できるだけ薬を使いたくないという患者さんの希望を尊重し、なおかつ夜間の不安や恐怖心を軽減するためのケアが必要となる。
もし、入院病棟で患者さんが眠れないでいたり、病気に対する不安からナースコールを押してきたときには、時間の許す限りそばにいて、まわりの方への迷惑にならないように配慮しながら話をしたり、体をさすりながら傍に付き添うことも看護師の仕事である。
特に新人看護師は、自身が知っている看護や対処法が、すべての患者さんにとって正しいとは限らないことを学ばなくてはならない。その人にとってのベストな看護とは、その人とコミュニケーションをとっていく中で見えてくるものである。そのため、言葉の裏に隠れている本当の思いを引き出すことが内科の看護師には求められるのである。